准看護師と正看護師の違いって?正看護師まで取得したほうがいい理由!
准看護師と正看護師って同じ仕事のになんで給与が違うの?
学校の先生が正看護師まで取れっていうけどなんで?
准看護師と正看護師の違いって案外知らない方が多いんです。
看護師で知らない方もいらっしゃいますので無理ない話ですよね。
今回は、正看護師になったほうがいい理由を紹介していきます。
准看護師と正看護師の違いを知ったらきっと正看護師まで取得したくなること間違いなし!
最後まで見ていただければ准看護師と正看護師の違いについて理解でき、正看護師まで取得するモチベーションアップにもつながります。
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それでは見ていきましょう!
そもそも正看護師って?
正看護師は法律で
この法律において「看護師」とは、厚生労働大臣の免許を受けて、傷病者若しくはじよく婦に対する療養上の世話又は診療の補助を行うことを業とする者をいう。
保助看法 第一章 第5条より
となっています。
医師の指示があれば投薬などもすることができ、自己判断で看護行為を行うことが可能です。
正看護師の免許については
看護師になろうとする者は、看護師国家試験に合格し、厚生労働大臣の免許を受けなければならない。
保助看法 第二章第7条3 より
正看護師は厚生労働大臣の免許になりますので、いわゆる国家資格にあたります。
正看護師は専門的な知識を身に着けていく必要があります。
そのため専門学校でも正看護師取得をめざすカリキュラムは准看護師のカリキュラムとは勉強時間がまったく異なります。
そもそも准看護師って?
准看護師ってなんぞやというところから見ていきましょう。
准看護師は法律で
この法律において「准看護師」とは、都道府県知事の免許を受けて、医師、歯科医師又は看護師の指示を受けて、前条(正看護師のに規定することを行うことを業とする者をいう)
保助看法 第一章 第6条より
と定められています。
准看護師の免許についても
准看護師になろうとする者は、准看護師試験に合格し、都道府県知事の免許を受けなければならない。
保助看法 第二章 第8条より
となっており、都道府県レベルでの免許になります。
業務については医師・看護師からの指示があれば、看護業務全般的に行うことが可能です。
正看護師と准看護師の違い
前項でもお話ししましたが、正看護師と准看護師の違いを一覧にしました。
正看護師 | 准看護師 | |
仕事内容 | 医師または歯科医師の指示で可能 | 左記に加えて看護師の指示が必要 |
キャリアアップ | 管理職になれる | 看護では難しい |
仕事内容 | 看護業務全般可能 | 看護計画の立案ができない |
免許 | 厚生労働大臣 | 都道府県知事 |
正看護師になったほうがいい理由
准看護師との違いがわかったところで、正看護師になったほうがいい理由を詳しく見ていきましょう。
知識
正看護師になるためには、専門学校で2~3年、大学だと4年間通う必要があります。
准看護師では「人体のしくみ」「食事と栄養」など基本的な内容を学習します。
しかし正看護師の学校では、「解剖生理学」「栄養学」とさらに専門性を高めるため、学術的に学び、科学的に根拠を持って看護を行えるようにします。
この知識の差がキャリアアップや仕事内容に影響してきているのです。
専門性の高さが違うため、准看護師と正看護師の授業内容や実習内容はまったく違うものになります。
2~3年勉強するだけで格段と知識が深まり、将来の選択肢が増えていくので長い目で見ればメリットでしかありません。
給与
准看護師と正看護師の平均年収を見てみましょう
准看護師 | 正看護師 |
約406万円 | 478万円 |
年収の差額は約70万円ほどになります。
正看護師の学校に通うには時間もお金もかかりますが、3年あったら元が取れますね。
仕事内容
准看護師では
- 看護計画の立案ができない
- 他の看護師に指示が出せない
- 管理職になることができない
という制約があります。
その他にも
- 認定看護師や専門看護師になるためには正看護師が必要
- 訪問看護だと准看護師の訪問で収入が減算になる
など仕事になにかしら影響が出てくる場合があります。
しかし日々行う看護業務は正看護師とまったく一緒です。
同じ労働環境で賃金が違うのは損ですよね。
キャリアアップ
正看護師と准看護師では業務の自由度や看護師としての将来性が違うのがわかります。
准看護師のままだと、キャリアアップするためにはケアマネージャーなど他の職種でチャレンジしなければなりません。
認定看護師や専門看護師も正看護師であることが条件ですので、上級資格を目指したいと思ったときに、正看護師を持っていないと壁が一つ増えてしまいます。
就職場所の選択肢
先ほども少し出ましたが、訪問看護などでは減算対象になってしまいます。
また管理職を求めている職場であれば、准看護師の採用は見送られる場合があります。
せっかくいい職場が見つかっても、「准看護師は募集対象外」ということもあり得ます。
就職先の選択肢を増やすためにも正看護師は取っておいて損はないということですね。
准看護師と正看護師の違いって?正看護師まで取得したほうがいい理由を解説!:まとめ
正看護師は厚生労働大臣より免許をもらい、医師の指示で医療行為をおこなえたり自己判断で看護行為をすることができます。
准看護師は都道府県知事より免許の交付を受けて、医師・看護師の指示のもとで医療行為・看護行為を行うことができます。
正看護師のほうが自己判断で看護行為を行うことができます。
また国家資格ということで、世間的にも信頼されやすいのは正看護師でしょう。
しかし准看護師も立派な看護師です。
患者さんから見れば准看護師であっても立派なプロです。
ただ自己判断で動けないという壁があり、煩わしく感じることが多いでしょう。
正看護師になったほうがいい理由はさまざまですが、
- 知識
- 給与
- 仕事内容
- キャリアアップ
- 就職場所の選択肢
とうことが大きく違ってきます。
・知識
正看護師になるためには学校へ通う必要があります。
准看護師になるためにも学校への入学は必要ですが、カリキュラムが専門性が高く、内容の濃いものになっています。
・給与
給与も平均年収で見ると年間70万円もの差がつきます。
正看護師になるためには時間もお金もかかりますが、国家試験合格に3年ほど働けば元がとれますね。
・仕事内容
仕事内容で違うのは、「看護記録の立案ができない」「管理職になれない」「他の看護師に指示ができない」ということがあります。
准看護師はあくまでも看護師の指示で仕事を進めます。
そのため他の看護師に指示を出すこともできません。
また自分でも自己判断で仕事を進めることができないので、思うように仕事ができない場合があります。
・キャリアアップ
准看護師では管理職になることができません。
どれだけ知識や経験が豊富でも管理職になることができないので、宝の持ち腐れです。
また認定看護師や専門看護師のように正看護師でないと取得できない資格もあります。
保健師や助産師も同様ですので、自分が進みたい選択肢がみつかったときには大きな壁となるでしょう。
・就職場所の選択肢
准看護師でも就職できる場所は多いですが、もしも正看護師の人と比較されたときには選ばれない可能性があります。
また訪問看護では減算対象になったり、管理者を募集しているところでは応募対象外になる可能性があります。
せっかく気に入った環境が見つかってモチベーションアップが見込めそうなのに応募対象外だと悲しくなりますよね。
いかがでしたでしょうか。
准看護師の方でも知識や経験豊富な方はたくさんいらっしゃいます。
しかし2年、3年頑張って正看護師を取得すれば、さらにやりがいのある看護師ライフが待っています。
同じ仕事内容でも給与も高く自己判断で看護ができ、将来性も開ける正看護師の取得はメリットが多くあります。
今、正看護師の取得を考えている方はぜひ頑張ってみてください。