終末期ケアで後悔しないために。看護学生や新人看護師に忘れないでほしいこと
もっとしっかり話しを聞いてあげれば良かった・・・
あのケアのときに嫌な顔してたな・・・
終末期ケアは病院や施設、在宅など今はどの看護現場でも関わることが増えてきました。
その現場に関わるのは看護学生さんからベテラン看護師さんまで様々です。
特にまだ看護をはじめて間もない方には辛い体験になるでしょう。
今回は、新人さんや看護学生さんが終末期ケアを必要とする方と関わり、亡くなられたあとに後悔しないために覚えておいてほしいことを紹介します。
もしもすでに辛くて辞めたいと思っている方はこの記事を見てみてください。
最後まで読んでいただければ、亡くなられたときに寂しくはありますが、いいお見送りができるようになります。
また次に終末期の方と関わるときにはさらにレベルアップして良い看護ができるようになります。
ぜひ最後までみてください!
終末期の方は特別ではないということ
終末期に入ると、少し緊張感が出てくる職場もあります。
とくに下顎呼吸やチアノーゼなど身体の変化が出てきたときには身構えてしまいますよね。
終末期の身体の変化についてはこちらの記事で説明してますのでご覧下さい。
今まで普通に生活していた方が、何かしらの病気にかかってしまい、命のゴールが見えた状態が終末期です。
終末期は人生の中にある一つのステージでしかありません。
- 健常者の時期
- 病気が発症して辛い時期(急性期)
- 病気が落ち着いているとき(慢性期)
どの期間においても、その方との関わり方は変わりません。
本人の意思を大切にして、そのときに最良だと思うケアをする。
それはいつのステージでも変わらないことです。
終末期も一緒です。
なので終末期に入ったからと身構えず、その時々で最良と思うケアを本人含めて考えることが大切です。
終末期だけ特別なケアを望むことはありません。
人生において、普通の過程をたどっているのです。
終末期のケアに正解はないということ
終末期ケアに正解はありません。
ベテラン看護師や有名大学の教授など権威がある方でも答えを断言することはできないのです。
看護ケアには根拠が求められます。
- なぜそうするのか?
- どうしてそのケアをするのか?
学生時代から嫌になるほどいわれますよね。
終末期ケアにも根拠は存在します。
でも正解はありません。
職場でのルールはあるかもしれませんが、最終的にケアをするかどうか決めるのは終末期にある方とあなたです。
特に本当に最後になってくると、終末期にある方は話しをすることやはっきりと訴えることができません。
あなたが考えて、良いと思ったことが正解でもあり、時間が経つと不正解だったと気がつくこともあるのです。
しかし本当の答えを知っているのは終末期にある方です。
終末期に入る前やなるべく本人がはっきりしているときに
- どれだけコミュニケーションを取れていたか
- その方のことをどれだけ知ることが出来ているか
- アドバンスケアプランニングをどれだけ活用しているか
これまでの関わってきたことを思い出して、なるべく正解に近いことを探す。
正解かはわからないけど、不正解ではないと思えることをするしかないのです。
なのでケアをした後やお見送りをした後に正解だったのかどうかを考える必要はあっても、答えをだすことはしなくてもいいんです。
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ケアに迷うとき、主語は誰なのかということ
終末期のケアはベテランの看護師同士でも迷うことがあります。
しかしどんなケアをしていくかは決めなければいけません。
ケアをするべきかどうかを決めるときに大切なのが、誰の何のためにするのかと言うことです。
たとえば終末期に点滴や大がかりな処置、薬の増加はしないほうがいいと言う方が居ます。
確かに不要な点滴、不要な処置、不要な薬は終末期の方には苦痛でしかありません。
では何をもって不要と決めるのか。
それは本人を主語にして考えるべきなんです。
本人が必要ないということを無理にすすめることはできません。
しかし脱水で辛いときには医師と相談して少し補液をすることで倦怠感が改善することもあります。
内服が辛いなら貼り薬に変更したりすることだってできます。
バイタルサインの数値が悪くても、本人がお風呂に入りたいのであればしっかり観察しながら入浴するのもありだと思います。
終末期にある方が何に苦痛を感じているのかを正しく見極めてケアをしていく必要あるんです。
看護師各々の看護観というものがあるので、一概に誰が正解なのかなどは決めることができません。
前項でもお話した通り、正解かどうかは終末期にある本人しか判断が出来ませんから。
気持ちや身体的なことをアセスメントして把握した上で、ケアを行っていくことが大切です。
そのためにはしっかりとカンファレンスを行い、方向性を決めていくことも必要になってきます。
カンファレンスの結果も、誰のためのケアなのかというのは自問自答してみてくださいね。
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後悔は肥やしにして成長につなげるということ
どれだけ考えても、どれだけ頑張っても、最後には悔いが残ります。
後悔と悔いの違いはこのように考えてます。
- 後悔・・・あとになってやってればよかった、失敗だったと気がついたときの思い
- 悔い・・・やりたいけどやれなかったなど反省が混じってる
亡くなってから気がつくか、わかってたけどやれなかったかの違いですね。
- 親が亡くなってから「親孝行すればよかった」と思うのが後悔。
- 親孝行しようと思っていたのにできなかったのが悔い。
後悔をして気がつくのも大切ですが、悔いが残らないようにケアするのも大切。
後悔はしかたがありませんが、悔いは自分次第でなんとかなる気がしますよね。
後悔をしたなら、それは次にきちんとつなげましょう。
後悔した経験は、きっと次のときにも「そういえばAさんのときに後悔したな」と思い出します。
その後悔したことを思い出しても実行できなければ、それは悔いに変わります。
悔いにならないように、後悔を次に活かしましょう。
そうしていくうちに自分の成長にもなります。
終末期ケアをする看護職として成長する機会になります。
亡くなられた方からのかけがえのない教えのプレゼントとして役に立てましょう!
終末期ケアで後悔しないために。新人看護師さんに忘れないでほしいこと:まとめ
終末期にある方を看護するのは難しい場面もたくさんあります。
特に学生さんや新人看護師さんの場合には、経験が浅いことや関わり方がわからないなど難しく感じますよね。
終末期の身体の変化についてはこちらに書いてありますので参考までに。
でも終末期は人生のステージの一つなんです。
そのステージに合わせた最良のケアを考えていくのは、急性期だろうと慢性期だろうと予防の段階であろうと変わりありません。
終末期だけが特別なケアを必要としているわけではないんです。
そして終末期ケアに正解はありません。
終末期ケアの正解をしてっているのは、本人だけです。
その方と関わりが始まってから臨死期を迎えるときまでにどれだけ関われるかで、正解に近づけるのではないかと思います。
アドバンスケアプランニングをしっかりして、より多くの情報を本人から受け取りましょう。
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ケアに迷うときには、誰のための何のケアなのかを考えるようにしましょう。
不要な処置や薬は必要ありません。
しかし処置をすることで楽になったりすることもあります。
そこをアセスメントし、医師と相談しながらケアを進めていきましょう。
一概に何が正解かをきめることは不可能ですし、臨死期で本人が意思表示できないとなるとなお難しいです。
カンファレンスを密に行って、チームとしてどうしていくかを決めていく必要もあります。
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後悔と悔いの違いは、亡くなったあとに気がつくか、気がついているけどやらなかったかの違いです。
- 親孝行をすれば良かったと亡くなった後に思うのが後悔。
- 親孝行をしようと思ってたけど出来なかったのが悔い。
後悔は気がつかなかったことなので、それを次の機会に活かしていくことが成長につながります。
しかし、悔いは自分の動き方次第ですよね。
悔いは残さないケアを目指しましょう。
後悔をしないためには、悔いになることを減らしていくことです。
終末期の方と関わる度に後悔をし、悔いにならないようにケアをしていくことで成長していくことができます。
この経験をなんども積み重ねていくにつれて、後悔しないお見送りができるようになるでしょう。
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