卒業後の就職先は?新卒看護師が後悔しないために知っておくべきこと
何科で働こうかな・・・
どこで働きたいのかわからない。
国家試験の勉強や実習の記録などに追われている中、就職先も決めないといけないのは大変ですよね。
新卒で就職した場所はこれからの看護師人生を大きく左右されます。
そんな大切なターニングポイントで後悔しない方法を急性期や慢性期、介護施設、在宅を経験した立場からご紹介します!
最後までみてもらえれば、
- どのように就職先を決めたらよいのか
- 今後はどのようにキャリアを積めばよいのか
がわかります!
では解説していきましょう。
新卒看護師の就職で多いのは?
毎年、看護師国家資格を取得する方は約6万人前後います。
そんな方々がどこに就職するのか。
厚生労働省が発表している看護職員の現状と推移(H24年)の中で、
- 病院が70.9%
- クリニックが15.8%
- 介護施設などが7.2%
となっています。
新卒の看護師が就職する場所で一番多いのはやはり総合病院などの大きな病院です。
私の同期も半分以上の人が大きめの病院へ就職しました。
ではみんなどうやって病院を決めているのでしょうか。
就活するときのポイントを解説していきましょう!
就職先を決めるときはこう考えるべし!
入学当初はどこで働きたかった?
看護師になるために学校に入学しましたよね?
- 看護師になってオペ室で働きたい!
- おじいちゃん子だったから高齢者のお世話をしたい!
- 苦しんでる子どもを助けたい!
そんないろんな思いを持って入学した人は多いかと思います。
給料が高いから看護師に・・・
就職に困らないから・・・
そんな理由でも私はいいと思います。
ちなみに私は
「パソコンと向き合って仕事するのはいやだった」
という理由でした。
どんな理由であれ、看護師は看護師です。
初心わすれるべからず!
いざ就活!今働きたいところは?
では今はどうでしょうか?
私は「パソコンと向き合って仕事をしたくない」と看護の道に入りました。
しかし、そのおかげで「在宅看護」に興味を持てました。
勉強しているうちに考えは変わります。
入学当初の思いから
〇〇科にいきたい!
大きい病院で働きたい!
あんな看護師になりたい!
となるひとは多いですよ。
看護の勉強をして実習で現場を見ると、興味がわく分野があると思います。
ぜひ、興味のある分野のことは調べてみましょう!
登録無料で就職の専門家に相談するのも一つの手ですよ♪
卒業後に働いている自分の姿を想像したら、国家資格の勉強もがんばれます!
[affi id=7] [affi id=6]新卒看護師の選択肢はこんなに!就職先のメリット・デメリット
それぞれの職場について見ていきましょう。
メリットの裏返しはデメリットになります。
デメリットが受け入れられないと就職後に後悔する形になりますので注意してくださいね。
大きい病院
総合病院や400床以上の病院など、規模が大きい病院は就職先として選ばれることが多いです。
前項でもお話したとおり、病院に就職する人が7割です。
しかし私の同期で大きな病院に就職した人は、現在みんな転職しています。
デメリットを受け入れられなかったのでしょう。
私も400床以上ある病院に勤めていました。
他の大きな病院に就職した同期から聞いた話を加えてお伝えします。
メリット
- 給料が安定している(ボーナスがきちんとある)
- 研修制度が整っている
- 異動があるから気分転換になる
- 先輩看護師が多いから気の合う先輩と仲良くしてもらえる
デメリット
- 勤務希望が通りにくい
- 合わない看護師が必ずいる
- 覚えることがたくさんありすぎてパンクしそうになる
- 看護師数は多いのになぜか毎日忙しい
大きくまとめるとこんな感じでした。
やはり人間関係は人が多ければ多いほどこじれやすいですね。
でもプリセプター制度などを導入しているところが多いので、相談はしやすいです。
私は修行期間と思って、土台が固まるまでと割り切って働いていました。
個人病院(クリニック)
個人病院でも入院施設があるところもあれば、診療のみの場所もあります。
主に外来看護としてお話しします。
メリット
- 顔見知りの患者が多い
- 地域の特性に合わせて運営しているので面白い
- 勤務は日中だけで日祝日は休みのところが多い
- 自分の希望した科なので勉強することが苦に感じにくい
デメリット
- 給与があまり高くない
- 人間関係がこじれるとややこしい
- 看護過程を立てる思考が身につきにくい
狭い範囲での看護になるため、患者さんと顔見知りになったり何十年と家族でお世話になる家庭も多いです。
小さかったお子さんが結婚して子どもを連れてくることなどもあるようですよ。
しかし、病院の中の関係も小さいので関係が悪くなると居心地は地獄です。
看護技術は習得できるかもしれませんが、ずっと経過を見られません。
そのため、看護過程の展開が難しく、作業のような看護になってしまい、それが嫌でやめる人もいました。
介護施設
介護施設といっても下記の様なものがあります。
介護老人保健施設(老健)
特別養護老人ホーム(特養)
有料老人ホーム
グループホーム
ケアハウス
などさまざまなものもあります。
通所サービスではデイサービス、デイケアなどもありますね。
細かい違いはありますが、「介護が主体の施設で働く」ということで介護施設としてまとめます。
メリット
- 利用者ペースで物事が進むため、寄り添うことを実感しやすい
- 看取りなど、病院の概念では学べないことをまなべる
- 走り回るほど忙しくない
デメリット
- 先進医療は全くといっていいほどない
- 急変時の判断が看護師になるため、責任を感じやすい
- 夜勤がないと給料が低め
体力的には病院と比べると楽なのは確かです。
しかし、新卒で就職すると学ぶ機会を自分で作らないといけません。
同期と久々に会うと話しについていけないこともあります。
そのかわりフィジカルアセスメントや看取りケアに詳しくなるのは間違いありません。
心電図モニターや酸素配管などがありませんから、自分の五感と知識をフル活用する必要があります。
私は学ぶ機会を自分で作れる方にはとてもオススメな就職場所だと思っています!
訪問看護ステーション
訪問看護は病院ではなく、自宅や施設に訪問して看護をします。
完全にアウェイな環境で看護をする状況ですね。
でも実際に訪問看護をしている私からしたらメリットばかりです。
メリット
- 一人一人とじっくり関われる
- 一人で訪問できるからリラックスして看護ができる
- 移動時間に頭の整理ができる
- いろいろな症例が見られる
- 身体拘束をすることが無いに等しい
- 自分の看護の力が試される
- 職員と常に顔を合わせていなくてもよい
- 日々の業務が違うため新鮮な気持ちになれる
デメリット
- 梅雨と夏、冬の移動が少しめんどくさい
- 夜勤がない分、収入が少なめ
- 時間が決まっているのでその中で看護を実施しなければならない
自分の性格と訪問看護が合っているのかどうかはやってみないとわかりません。
私は自分の性格とマッチしているため、移動がストレスになることはなく続けられています。
以前は新卒の看護師は経験がないため就職することは稀でした。
今になっては新卒の看護師向けに訪問看護の研修が組まれるまでなってます。
少しでも興味を持ったらチャレンジしてみるのよいでしょう。
企業
企業に勤める看護師は体調の管理や急変時の対応になってきます。
職員の健康診断を調整したり、医師の補助についたりします。
しかし、実際にはひとりで全てやらないといけないところもあるのも事実です。
求人も経験年数を要件にしている企業もあります。
経験がないとなかなか就職は難しいとおもわれます。
メリット
- 自分でスケジュール管理できる
- 頼りにされる
- 総合病院と同じぐらいの給与がある
デメリット
- 一人の管理になるため、見落としなどが起こりやすい
- 工場などでは異性が多い可能性がある
- 場所によっては看護の仕事以外にも依頼されることがある
新卒ではたとえ内定して就職できたとしても、教えてくれる先輩や実際に症例をみて学ぶことができません。
知識と技術が身について挑戦することをオススメします。
卒業後はどこに就く?新卒看護師が迷わないために知っておくべきこと:まとめ
多くの新卒看護師が就職するのは総合病院のような「大きい病院」です。
就職先を決めるときに大切なのは、
入学当初はどのような看護がしたかったのか
勉強や実習を通して考えが変わったのはなぜか
ということを明確にしておくことです。
そうすることで履歴書や面接の時に困りません。
大きい病院は、いろんな症例や診療科、幅広い看護師がいるため、看護の基本から最新医療までさまざまな勉強ができます。
しかし、希望した診療科にいけなかったり人間関係で悩む人が多いのも現状です。
多数の看護師と関わることが苦手だったり、希望する診療科が決まっている方にはクリニックもおすすめです。
看護師は少人数ですし、勉強したい診療科を確実に学ぶことが出来ます。
看護技術や特定の診療科の知識はつきますが、幅広くはありません。
夜勤がない分、給料も総合病院ほどはもらえないでしょう。
医療ではなく、生活に寄り添った看護がしたい方であれば、介護施設や在宅看護もおすすめです。
介護施設もさまざまですが、どの施設も病院と比べればゆったりした流れで仕事ができます。
医療処置も褥瘡などのスキントラブル、点滴などが多く高度なものは要求されません。
しかし、急変時には看護師の判断で現場が動きますので覚悟しておきましょう。
訪問看護も自宅へ一人で伺って看護を展開していきます。
自分の判断で展開していくので、その人の力量が発揮されます。
そのぶん利用者や家族からいろんな質問をされたり、介護保険の制度なども頭に入れておかないといけません。
企業での看護の対象はそこの従業員になります。
学校の保健室のようなものですね。
急変や医療処置はほとんどありませんが、健康を予防するということでは知識が必ず必要です。
いかがでしたでしょうか?
看護師はいろんな職場があり、選択肢が多すぎて悩みますよね。
- 自分がなんで看護師になったのか
- 今どんなことがしたいのか
- 将来はどんな看護師になりたいのか
これを自問自答すれば、就職した後に後悔することはありません。
自分でもどこに就職しようか迷っている時にはアドバイザーに相談したり、いろんな求人を見比べてみるだけでも参考になります!
看護師の仕事は幅広いことから、どんな経験も後々役に立ちます。
自分の環境が自分を高めてくれてますので、置かれた状況を楽しんで下さいね!