介護施設の方必見!最期のケアで大切なことが書いてある本を紹介します!

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介護施設は「寄り添った介護・看護」が大切といわれます。

たしかに急性期病棟の看護や病院の介護などとは違い、「生活の援助」ということが目的です。

今回紹介する本は「生活支援の場のターミナルケア 介護施設で死ぬということ」という本です。

生活支援の場だからこそできるターミナルケアやいろいろな死を経験され、その経験を書かれています。

著者の高口光子さんは理学療法士を取得後、特養にて介護職を経験。

その後特養の立ち上げに携わって看介護部長などを歴任され、介護アドバイザーとして講演活動などをされています。

こんな方に見てほしい!

この本は介護施設でのターミナルケアの実例が出てきます。

介護施設に勤めていらっしゃる方は、きっと自分の施設と似たような経験も出てきます。

特にこれから介護施設で働く介護職や看護師の方、急性期医療が長い看護師さんなどはぜひ手に取って読んでほしい本です!

  • 食事が取れなくなれば経管栄養や点滴が必要という考え
  • 体調不良だから入浴からと清拭にするという考え
  • 食事を全量食べることが目的になっている考え

亡くなる利用者本人の生活してきた過程がいかにターミナルケアに繋がるかがわかります。

またこれから介護職を目指す方や看護学生さんにもおすすめしたい内容です。

実際に現場に出ていないとイメージがしにくい部分もありますが、この本で書かれている死に対する考え方は一見の価値ありです。

本の内容はこんな感じ!

  • 第1章では最期をどこで迎えるか
  • 第2章では家族の揺れる心理状況はどのようなものか
  • 第3章では著者が経験した看取りケアの実態について

という章分けになっています。

本の内容を紹介

※ネタばれはしないので安心してください。

本の内容は最初から最後までターミナルケアについてです。

  • 死の考え方や看取り介護に携わるときの気持ち
  • 利用者が病院でも自宅でもなく介護施設での死を選ぶ理由
  • 看取りの同意書を取っていても最期の最期まで悩んだ家族の話   など

さまざまなことについて考えさせられる内容になっています。

経管栄養や点滴の必要性や看護師とのやり取り、医師とのやり取りもところどころに出てきますので、現場でもとても役に立つ内容になっています。

あくまで介護施設で最期を迎えるときの話です。

病院や在宅を批判するのではなく、介護施設だからこそできる看取りのあり方や考え方が詰まっている内容になっています。

終末期にある方は全員が全員同じではないことはもちろんです。

しかし根幹となる考え方は一緒で、「その人らしく」というのが一番です。

本人や家族、主治医、ケアマネ、看護師、介護職員それぞれが違う見方をしていてはいいケアはできません。

特に一番迷うのは家族です。

家族は医療者に判断を委ねることが多くあります。

本人ではなく看護師や医師にどうすればいいのか訪ねてきます。

自分の親や配偶者がどう思っているかよりも医療者の言葉をそのまま受け入れる方もいます。

看護師は家族の方に考えを押し付けるのではなく、悩んでもいいから選択肢を決めてもらえるようにする必要があります。

悩む時間は一生懸命、患者さんのことを考えている時間でもあります。

時間は有限ですが、許される限り悩むことをおすすめします。

この本を読んで感じてほしい「最期のケア」について

ターミナルケアや看取り介護についての価値観は人それぞれだと思っています。

生活支援の場のターミナルケア 介護施設で死ぬということ」を読む前と後では最期のケアについての考え方が一皮むけた感じになります。

介護施設に入居している場合には「お父さんを施設に預けてしまった。」などの自責の念が付きまとってしまいます。

介護職員や看護師は「預けてよかった」といわれるように援助しなければいけません。

本人が住み慣れた場所よりも施設に入るメリットを把握しておく必要があります。

よく「施設に入ったらもう出られない」「刑務所と同じ生活だ」と勘違いする方がいますが、それは大間違えです。

確かにそのまま終の棲家になる方少なくありません。

しかし時には外出したり家族と会ったり、飲酒をしたりいろんなことができます。

もちろん家族の気持ちが変わったり環境が整えば、一度入所したとしてもまた自宅に帰ることも可能です。

いかに施設での生活に彩りを添えるかは、家族と介護職員の力にかかっています

そしてそれを支えるのも医療職の仕事です。

介護施設での医療職は、家族や介護職員が送りたい日常をいかにサポートできるかが腕の見せ所だと感じています。

最期のケアで家族や介護職員がやりたいケアをどのようにしたら行えるかを医学的な視点からアドバイスしたり、何かあった時のために後方でスタンバイしておくのが役割です。

積極的な治療を終えて、いかに残された時間を濃くするか

その方法がこの本には書いてあります。

介護施設の方必見!最期のケアで大切なことが書いてある本を紹介します!:まとめ

今回は「生活支援の場のターミナルケア 介護施設で死ぬということ」を紹介しました。

この本を読むことで「ターミナルケア」「看取り介護」について、わかっていたつもりでもわかっていなかったことも多々あります。

生活支援の場のターミナルケア 介護施設で死ぬということ 」を読めば何かしら自分の中で変化が起こります。

決して決まった答えもなく正解がないターミナルケアは最期までこれでいいのか?と悩みながら進んでいきます。

かと思えば、明日やろうとおもっていたことが急に亡くなってしまい、できなくなることもあります。

利用者本人からすれば明日はないかもしれない状況で今日を生きています。

この本ではこれが基本だと学ぶことができました。

今できること、やりたいことを今やる。

 生活支援の場のターミナルケア 介護施設で死ぬということ (介護ライブラリー) [ 高口 光子 ]

この本を手に取って、興味のあるページだけでも読んでみてください。

自分の中で絶対に何かが変わる1冊になること間違いなしです!

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