介護が始まった生活はどう変化していく?日常に介護が加わるということを解説
- 親の介護が必要になってきた…
- 急病で介護が必要になった…
介護が必要となるのは高齢になったからというだけではありません。
事故で障害を負ったり、急病で麻痺が出てきたなども理由の一つです。
今回はそんな誰しもがなりうる、介護が必要になったときに生活がどうかわるのかを解説していきます。
最後まで見ていただければ、介護が必要になった日常のイメージがつかめ、余計な不安にかられることはなくなります。
備えあれば憂いなし!早速みていきましょう。
自分が介護をする立場になるということ
自分が介護をする立場になるにはいろんな状況が考えられます。
- 親の介護が必要になった。
- パートナーや子どもが障害を負った
- 介護施設に勤めることになった
このような状況は誰しもがなりうる状況です。
私は絶対に介護をしなくて生涯を終える!
なんてことを断言できる人はいません。
それは「介護をする立場は急になる」ということです。
介護とは無縁だった人が明日から介護をしなければならない状況になることは少なくありません。
気付いたら介護をしてたなんて人もいるぐらいですから。
介護や看護を仕事にしている人は抵抗なくできるかもしれませんが、そうでなければきっと受け入れることから始まります。
介護をする立場になるということは、自分の時間を自分のために使えなくなるということです。
よほど大好きな家族や報酬をもらいながらする仕事での介護でないと続けることはできません。
しかし介護を必要とする人が家庭内にいる限り、介護をしないわけには行かないのです。
介護を始めると変わる生活
では介護が始まるとどんなことに変化が出てくるのでしょうか。
よくある相談は、
- 自分の時間がない
- お金がかかる
- ストレスが溜まってしまう
- 社会から孤立していく可能性がある
ということが多くあります。
社会からの孤立は、介護者本人が気が付かないうちに陥っていることもあるので要注意です。
自分の時間がない
先ほども書きましたが自分の時間が本当になくなってしまいます。
中には仕事を辞めないといけない人も出てきます。
自分の趣味も中断してしまう人もいます。
子育てと一緒にしてはいけませんが、自分の都合でものごとが進みません。
すべて相手(介護を必要としている人)の都合で自分の時間が動いていきます。
お金がかかる
介護にお金の問題はつきものです。
自宅で介護をすることになると、介護保険を使うことになります。
介護認定を申請すると状態に応じて介護度が出ます。
この介護度によって、保険が下りる上限が決まりますのでその範囲内であれば1割(収入による)で介護サービスを利用できます。
しかしこの上限額を超えてしまうと、超えた分は全額自己負担になってしまいますので多額の料金が発生します。
ケアマネージャーとしっかり相談していく必要があります。
それでも、毎月1~3万の介護サービス費用と食費、おむつ代などがかかってきます。
施設に入所すると10万円単位で毎月かかるので家計には痛い出費になることでしょう。
ストレスが溜まってしまう
今まで説明した通り、自分の時間もなくお金も取られていてはストレスが溜まらないはずがないですよね。
また介護を一生懸命しても上手くいかなかったり、思うようにいかないとイライラしてきてしまいます。
もしかすると眠たいのに眠れないことも出てくる場合があります。
睡眠不足はイライラの原因になるだけではなく、自身の体調不良を招いたり注意散漫の状態を引き起こしてしまい事故につながってきます。
社会から孤立していく可能性がある
これが一番の問題といっても過言ではありません。
自分の時間やお金がなくなり、イライラが溜まると介護者が取る行動は次の3つです。
- 一生懸命になりすぎて家から出ず、誰とも連絡を取らなくなる
- 介護を放棄してしまう
- ケアマネージャーなどに心配されて気が付く
介護放棄やケアマネージャーが気づいてくれると他の方の目もありますので、介護者の負担の大きさに気づいてもらいやすいです。
しかし自分ひとりで家にこもって24時間の介護を休みなく行うとどうなるか想像つきますか?
社会から孤立し、誰にも助けを求められず、介護者も倒れてしまいます。
身体的にダウンするだけでなく、精神的にも立ち直れなくなる方もいます。
誰とも接点がなくなり自分一人だけになると、どうしても社会と孤立してしまいます。
こうなると逃げ場もなくストレスの発散場所もないため、切羽詰まった状態になり、虐待や自分で命を断つ人もいます。
虐待などに繋げないためにも、社会的な孤立は必ず防がないといけません。
介護が苦痛と感じるようになるかどうかの分かれ道
介護が苦痛ではないと断言できる人は数少ないです。
とても大切な人の介護でも苦痛と感じるときは多かれ少なかれ必ずやってきます。
では苦痛と感じるようになるかどうかの分かれ道はどんなときなのでしょうか。
それは「自分の心をケアできなくなったとき」です。
一時的に苦痛と感じることは介護のプロでもある介護福祉士などでもあります。
しかし介護職の人はなぜ仕事で続けていけるのかというと、
24時間ずっと同じ人を介護していることはない
- 報酬をもらっている
- 仕事以外に気晴らしができている
というふうに自身の心をフォローできているからです。
家族を介護している方はどうでしょう。
- 24時間ずっと介護をしている
- 報酬がない
自分の時間がなく、気晴らしができない
介護を仕事している人とは逆ですよね。
自身をケアできる時間がないため、家族を介護している方に必要なのは「自分の時間」です。
自分がリフレッシュできる時間を確保することが介護が苦痛になるかどうかの分かれ道です。
そのためヘルパーや訪問看護を利用して一日に数時間の外出やショートステイを利用して数日間離れるということは自宅で介護をする上でとても重要なことになってきます。
介護が苦痛になり嫌になることは当然のことで悪いことではありません。
苦痛になって一人で悩み、暴力やネグレクト(介護放棄)に繋がることもあり得ます。
自分をケアする時間が欲しいとケアマネージャーに相談してみましょう。
必ず力になってくれます!
介護が始まった生活はどう変化していく?日常に介護が入るということを解説:まとめ
介護が生活に入ってくるということは、自分の時間がなくなり金銭的負担が増え、社会的にも孤立しやすい状態だということを解説しました。
介護が必要になる時期は誰にも予測することはできません。
明日、家族が介護が必要になるもしれません。
介護をする立場になるのはいつも急です。
気が付いたら介護していたなんてことはありません。
介護が始まると徐々に自分の時間が無くなってきます。
自分の時間が介護を必要とする人の時間に無条件で変わってきてしまいます。
また金銭的な負担も増えてきます。
要介護状態になると介護認定を受けることができ、介護度によって約1~3万の上限範囲内であれば介護保険を利用して1割(収入による)で済みます。
しかし介護サービスを利用すればお金がかかることは確実で、さらに他にも医療費やおむつ代なども増えていきます。
高齢者施設に入所となると10万円単位で負担がかかってきます。
そして一番の問題が、介護をしている人の社会的孤立。
自分の時間がなくなり、趣味などをしなくなると外出したり近所の方と交流がなくなったりします。
こうなると逃げ場もなくストレスの発散場所もないため、切羽詰まった状態になり、虐待や自分で命を断つ人もいます。
介護が苦痛になり、切羽詰まる人は自分のケアができないことが原因になります。
ヘルパーや訪問看護、ショートステイなどを利用して自分のケアも十分に行いましょう。
いかがでしたか?
周りで一人で介護を頑張っている人はいませんか?
介護をしている人を孤立させないことが一番大切です。
日常に介護が加わるということは、自分の時間や今までの交流を犠牲にすることが多くなってきます。
そうならないために周りの家族やケアマネージャー、利用する介護サービスのスタッフなどでカバーしていかなければいけません。