アドバンスケアプランニングしてますか?自分の意思を伝える大切さを解説

アドバンスケアプランニングって聞いたことあるけど・・・

アドバンスケアプランニングは大切とは思ってるけど、どう進めたら・・・

アドバンスケアプランニングは通称ACPといわれています。

この何年かでとても出始めた言葉ですよね。

病院でも施設でも在宅でも、終末期の方にはとても大切になってくるものです。

終末期について詳しく解説している記事もありますので是非ご覧下さい。

今回はそんなACPについて解説していきます。

最後まで見て頂ければ、ACPの重要性やプランの進めて行き方がわかります

概要を理解するだけで人生のゴールが見えた人の意思に寄り添って看護が出来るようになります

ではさっそくみていきましょう。

アドバンスケアプランニング(ACP)って?

アドバンスケアプランニングは

Advance(事前の)

Care (ケア)

Planning(計画的)

の頭文字をとってACPと略されます。

事前にケアを計画していくことなりますね。

患者さんや利用者さんが、これから人生のゴールに向かって

  • どのようにしていきたいか
  • どのような医療を受けたいか
  • どのようなケアを望むのか
  • して欲しくない医療処置はなにか
  • 意識がなくなったときに誰が代わりに決めるのか

などを決めておくことです。

2018年の調査結果では、医療従事者の医師や看護師でも「よく知っている」と答えた人が20%前後しか居なかったのが現状です。

「聞いたことがはあるけど理解はしていない」と答えた人を合わせても50%前後です。

(引用;厚生労働省 平成30年3月 人生の最終段階における医療の普及・啓発の在り方に関する検討会)

医療従事者でも20%前後しか理解していないことを介護職や一般の患者さんや利用者さんに求めることはできませんよね。

終末期に関わる方は是非、覚えておいてほしいACPです。

ACPに似た言葉

ACPに似ていることばや意味が同じだが少し違うものもありますのでご紹介しておきます。

どれも本人の意思を事前に決めることではありますが多少意味合いが違ってきます。

ACPと類似しているものに

  • リビング・ウィル
  • アドバンスディレクティブ

というものがありますので、間違えて使わないようにしましょう。

リビング・ウィル

「生前発行遺書」「生前発行指示」などと呼ばれるものです。

本人の意識がはっきりしているときに、書類として自分の意識を残しておくものになります。

ACPは意思決定のプロセスですが、リビング・ウィルは自分の意思を文章として残しておくことです。

書き方や書式などは一般財団法人日本尊厳死協会のHPに紹介してありますので、みてみてください。

公式ホームページ ⇒ https://songenshi-kyokai.or.jp/living-will

アドバンスディレクティブ

リビング・ウィルと同じような内容で、事前指示というものになります。

自分の意思がはっきりしているときに文章で書いておくものですが、リビング・ウィルとの違いは「代理人を決めておく」ということです。

もし自分が重度の認知症になったり、意識がないときに誰が代弁者として自分のこれからを決めていくのかを記載しておきます。

言葉は違っても、どれもACPには欠かせないものです。

リビングウィルやアドバンスインスディレクティブができるようにACPを進めていく必要がありますね。

ACPの進め方

人生の最後が見えた方もそうですが、実は健常者でも考えておきたいことでもあります

自分の意思をはっきりさせておくことは大切ですが、この意思を周りの家族や医療従事者、ケアをしてくれる人とも話し合っておかなくてはいけません。

自分がどう思っているのか、どの程度医療を望むのかなどを話し合って意識を共有しておく事も大切です。

ACPは一度行ったら終わりではありません。

もちろん、一度決めたからといって変えられないものでもありません

何回も変わっていいし、そのときの気持ちを素直に出してゆっくり考えていきましょう。

看護師や介護士さんなどは患者さんや利用者さんと関わる機会がとても多くあります。

日々の変化気持ちの変化や考え方をコミュニケーションを取っていくうちに話してくれるかもしれません。

その気持ちをしっかりと受け入れて、チームで共有していきます。

意にそぐわない救急搬送や本人が望まない延命処置をしてしまわないために大切なことです。

ACPで外してはいけない大切なこと

最後にACPを行ううえで大切なことを確認しておきましょう。

  • 一度で話し合いを終えないこと
  • 家族や親族などを交えて話すこと
  • 結果ではなく、プロセスを大切にすること

この3つがあげられます。

1つずつみていきましょう。

一度の話し合いで終えないこと

本人が揺るぎない信念を持っているのであれば、一度でもかまいません。

しかし、人間は身体の状態が変わっていくにつれて考え方も変わっていく可能性があります。

頑固に今まで「延命処置はしない!」と断言していても、心の中では「まだ生きたい」と思う気持ちがある場合もあります。

本人が断言していても、気持ちの変化がないかを確認していくことが大切です。

コミュニケーションは密に取っておきましょう。

家族や親族などを交えて話すこと

医療従事者やケアをする立場の人は代理人になることはできません

あくまでも本人の意思をサポートする立場になりますので、必ず家族の方や親族など近親者とも一緒に話し合いをしましょう。

最後のゴールテープを切る直前に「やっぱり搬送して下さい」となるケースが本当に多いです。

これはしっかりと本人と家族の意思が共有されていない場合に起こります

本人に意思決定力や判断力がなくなったときに、親族が搬送を要求すれば看護師などはいくら救急搬送を望んでいなくてもするしかありません。

このため、早い時期に家族を踏まえて話し合っておくことが大切になってきます。

結果ではなく、プロセスを大切にする

意思を決定していく中で、考え方が変わってくる場合もあります。

前項でもお話ししましたが、考えは何度変わってもかまわないのです。

悩んでころころ変わった結果が最後の結果ということで、

  • 本人も悩んで決めたことだ
  • 出来るだけのことはできた

と思えることが、残された遺族や看護師、介護者の肯定感につながっていきます

悔いが残る状態だと自責の念が残ってしまい、いい最後だったとは言えません。

ACPを繰り返すうちに本人が納得できる最後を迎え、残された遺族や介護者などが快く見送ってあげられるといいですね。

アドバンスケアプランニングしてますか?自分の意思を伝える大切さを解説;まとめ

アドバンスケアプランニング(ACP)は患者さんや利用者さんの意思を決定するプロセスをいいます。

APCは一度で終わることではなく、何度も何度も迷いながら次第に決められていくものです。

これといった正解はなく、本人が意思が最終的に守られることが一番大切です。

ACPに似た言葉があり、リビングウィルアドバンスディレクティブというものがあります。

リビング・ウィルは本人が意思決定力や判断力があるうちに、自分の意思を文書として残しておくものになります。

アドバンスディレクティブとの違いは、文書の中に代理人が記載されているかどうかです。

本人に意思決定力や判断力がなくなったときに、代理として意思決定する方を記載しておき、その方に決めてもらうことになります。

ACPで大切なことは、

  • 一度で話し合いを終えないこと
  • 家族や親族などを交えて話すこと
  • 結果ではなく、プロセスを大切にすること

の3つになります。

本人の考え方は体調や心境の変化、環境の変化で変わっていきます。

一度話し合ったから大丈夫ではなく、心境の変化があった場合や定期的に確認したり、コミュニケーションを密に取っていくことが大切です。

また話し合いをするときには、家族や親族など代理人になる人を交えて行うことも大切になってきます。

本人が最後を決められない状態になったときには代理人の意見が尊重されます。

また人生のゴールテープを切る間近で救急搬送を要望する家族も中にはいます。

これは本人と家族の認識が共有されていないことで起こります

本人の意思を尊重できるように本人、家族、医療従事者やケアの担当者などが一緒に話し合うことが大切になります。

そしてACPは結果ではなくプロセスを大切にすることが重要になります。

本人が意思を決定していく過程を大切にしていくことで、遺族もケアする人も悔いが残っても「自分たちができることはやった」と肯定感につながり、次につなげることができます

本人の意思を尊重したケアをすることは本当に難しく、急な方向転換などで混乱することもあり得ます。

しかし、本人の人生を本人が決められないなんて悔やんでも悔やみきれません

でも実際の現場ではよくある話しなのです。

終末期の現場は楽しいことばかりではありません。

死が隣り合わせにある現場では辛く悲しいことが多いかもしれませんが、人の人生に大きく関われる現場でもあります。

そんな最後の瞬間まで伴奏者として走り、ゴールテープを切ったあとまでケアが出来るのが看護師や介護士の魅力だとも思います。

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